平成9年度 研究報告 大分県産業科学妓綿センタ仙
竹材の耐候処理技術に関する研究(第且報∋
小谷公人*・玉造公男*良二宮信治*¢木口 実** *別府産業工芸試験所 **農林水産省森林総合研究所
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**For es t and For es t Pr oduct Res ear chI ns t i t ut e
要旨
竹材のエクステリア利用を進める上で,屋外暴露による美観変化を把握し,表面処理による耐候性の向上を目的 として実験を行った.その結果,青竹の方が滴抜乍省こ比べ美観変化が少なかった.油抜竹では,カビなどの微生物 汚染による黒色化の汚染が,6月から9月の問に顕著に発生した。青竹は,光劣化にともなう表面の粗化や剥落を
含む銀灰色化であった.ワックス量コーティング剤には,美観保持効果がなかった.油脂青竹も 7月∼11月の4 カ月間の屋外暴露において,微生物汚染による黒色化及び光劣化による銀灰色化や表面割れが認められず,美観を 保持していた.竹材の美観保持の許容基準値は,色差10以内,撥水度保持率80%以上であった。
容範囲とした色差(∠=10)を示した,しかし,その後も 屋外暴露を継続したところ,造膜型塗料の竹材において も,部分的な塗膜剥離と竹材表面の割れが進み,暴露5
年目には,造膜型塗料の残存する面積は1′
′
3以下7)となり,
剥離した部分は微生物汚染などによって黒色に変化して いた.つまりき このような塗料塗膜による竹材の耐候処 理では,初期の美観劣化は改善されるが,3年以上の長 期にわたる使途においては9 自然な美観劣化よりも汚い
という印象になると予想される。
また,京都の竹材店での聞き取り調査4)では,竹垣に
使用する竹材は青竹が9割近くを占め,その理由は,青 竹の色調が好まれるということの他にp 経験的に酒技竹 よりも青竹の方がカビによる変色劣化を受けにくいこと
を上げていた.
これらのことからタ 竹材の耐候性を客観的に把握しタ
美観保持期間を向上させる新たな処理技術を研究する必 要があると考え,本研究では,表面処理としてワック ヌ、蜃=トーティング剤や青竹油脂等について,以下の検討
を行ったのでその結果を報告する。 (1)実太材竹垣による美観変化の観察 (2)竹材程及び処理剤の美観変化の把握
(3)ワックス⑳=ご−−ティング剤及び青竹熱処理の効果 1.緒貰
近年,エクステリア材として木材をはじめとする自然素 材利用への関心が急速に高まり,木材においてはさまざ
まな研究1)タ2)がなされている,ある民間のシンクタンク
は,2010年には9 エクステリア関連市場は10兆円に拡大 し芦 木材等の自然素材も住宅外構材や造園景観材として
数倍の市場拡大が予測される3)としている.しかし,エ
クステリア関連市場における竹材はラ 近年,ユニット化 された塩化ビニル製などの合成樹脂垣根に大きく市場を
奪われ,竹材の垣根材としての需要は低迷している。合
成樹脂製は,竹材と比較して製品単価自体は高価だが, 美観上の変色や劣イヒが少くメンテナンスや修繕が発生し にくいことと,ユニットシステム化による施工時間の短 縮などによって,トータルコスト面で優れている4).こ
のような状況の申で,竹材製品を景観材や住宅外棒材に 需要を見出すためには,従来よりも品質夢耐候性を向上
させる美観保持期間の改善と容易な施工や取り扱いなど
が求められる.
竹材の耐候性についての研究は少なく,筆者らが紫外 線照射エネルギ仙による光化学反応で竹材表面の塗膜付 着性を改善〇ノし,塗料を塗布した演技竹材で試みた報告 6)があるにすぎない。この報告は,一般的に木材保護塗
平成9年度 研究報彗 大分県産業科学技術センタ岬
2.実験方法
2.て 莫大材竹垣による美観変化の観察 2.1.1供試竹材及び竹垣竹の調整
竹材は,大分県産マダケ(用アノブ0∫r ∂Cわr ぶム∂戯加∫∂J −deg Si eb.et Zucc.)の青竹及び油抜竹を用いた.油抜竹は, 既にYaOHO.03%溶液中で20分程度煮沸脱脂処理されてい た.青竹は,割竹(幅4cmX長さ180cmX厚さ約0.8cm)と 丸竹(直径約3cmX長さ180cm)を用い,油抜竹は,割竹を 用いた。
2.1.2 竹垣及び表面処理
割竹で建仁寺垣,丸竹であやめ垣を製作した.Tab旦el に各種の実験条件を示す.各竹垣に用いた竹材の半分を 各種の表面処理を施し残りを無処理とした.加圧注入用 水性防虫防カビ剤(以下P剤)は注入済みの竹材を購入
した.油性防虫防カビ剤(以下S剤)と市販のフッ素シリ コーン樹脂系ワックス。コーティング剤(以下W剤)は, 暴露試験地に設置完了した直後に現場塗布した.塗布は,
表面部のみで竹材の側面や裏面は塗布しなかった.W剤 塗布にはスポンジ,S剤塗布には筋交い刷毛を用いた. 塗布回数は2回とし,1回目の塗布から約1時間後に2 回目を塗布した。
2.1.3屋外暴露試験
竹垣は,東西を向くように建仁寺垣は両面ばりとし, 地面から垂直に設置した。設置完了日は,1996年12月25 日であった.地面と接することによる腐朽の影響を避け
るために,竹垣材底部は地面から空間を開ける方法と煉 瓦の上に置く方法で設置した.美観の変化を観察する目 的で3カ月ごとに写真撮影しながら,1年間暴露を行い, 現在も継続中である。
2.2 竹材種及び処理剤の経時変化の把握実験 2亡2.7 供試竹材
2.1.1同様に青竹及び油抜竹の割竹(幅4cmX長さ30cm X厚さ約0.8cm)を用いた。繰り返し数は4とした.
2.2.2 表面処理
P剤は油抜竹のみとしたが,青竹及び油抜竹の無処理 と比較するために,W剤とS剤は青竹と油抜竹に塗布し た,塗布条件は各々2.1.2同様とした。
2.2。3 屋外暴露試験及び太陽光紫外線照度の測定
甘毘b亘e且実大材竹垣材と処理条件
J I S K5400における屋外暴露試験方法に基づき,当所敷
地内の傾斜暴露架台に取り付け,南面45度で屋外暴露を 1997年1月から1998年1月までの1年間行った。
また,屋外暴露架台付近の太陽光紫外線照度(以下UV 照度)の季節変動を把握するために,紫外線照度計(オー ク社製:UV−もi O2)により,春分9 夏至,秋分,冬至の前
後一週間程度の晴天に近い日のU
V照度を1時間間隔で
測定した.ピーク波長は420nm,360nm,250nmの3点とし9 東西南北の各方位で地表面に対し垂直,水平,45度の3 角度で測定を行った.
2.2.4 美観保持の評価
美観保持を経時的に求めるために,約150・300。360日
目に色彩色差計(ミノルタ製:CR300)により,C工E
ェ*∂*旗色系における色差(∠㌔)を求めた.各竹材種別の
*** 室内放置竹材平均色測値(エ0,占0,占0)と各暴露竹材平
均色測値(エ*1,β *1,∂*1)を測定し次式で色差とした。
*
∠㌔=√((エ0−エ*1)2+(∂*0−∂*1)2+(占*0一占*1)2)
また,測定時に写真撮影によって美観状態を記録した. 2.3 ワックス平コーティング剤及び青竹熱処理の効果 2.3.1供試竹材
2。1.1同様の青竹と油抜竹の割竹(幅4cmX長さ12cmX 厚さ約0.8cm)を用いた.各条件ごとに繰り返し数は3と
した.
23.2 各種W剤と青竹の処理
油抜竹では,表示成分の異なる各種の市販W剤の美観 保持効果を比較するために,各種W剤を各々2回塗布し たものと無処理とを調整した.各種W剤の表示成分を T盈b旦e2に示す。青竹は,無処理と熱風亭乞燥機中で105Ccで
1時間の熱処理し表皮層内の油脂成分を溶出させたもの
(以下油脂青竹)及び加圧タンク中で圧力0.引膵a′ ′ /cm2の蒸 気加圧(蒸気温度=約150Cc)を1時間行ったもの(以下炭 化青竹)を調整した.
2.3.3 暴露試験
屋外暴露試験は,2.2.3同様とし暴露期間を1997年7月 1日から11月16日までの108日間とした.
甘毘b旦e2溶接竹処理に供試した各W剤の成分と性状
処理記号 表示成分(溶剤を除く) 剤の性状 WO (無処理)
Wl フツソ樹脂 処理 竹材
記号 竹材種 形状 処理法 処理剤 竹垣種
W2 シリコンワニス ・シリコンオイル
W3 シリコン樹脂・フッソ樹脂
DP、油抜竹 割竹加圧注入 水性防虫防カビ剤 建仁寺垣
W4 フッソ樹脂・シリコン DC /† // 無処理 /f
W5 シリコン・テフロン
AW 青竹 /ノ 現場塗布 液ワックス。コーチインクヾ剤 ′/
W6 アミン系シリコンt カルナバロウ
AC J / /J 無処理 ′ ′
W7 フォンプリン他 RS J / 丸竹 現場塗布 油性防虫防カビ剤 あやめ垣
俵/8■ フツソ系燕水剤 RC // /′ 無処理 J /
W9 カルナバロウ・UV攻収剤
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2.3.卑 劣化評価
屋外暴露試験と促進暴露試験の劣化状態を比較するた め,色差,杏水保持率,目視判定で評価を行った.
色差は,2.2.4同様の測定条件で求めた。 督水保持率は以下のように行った.試験片を接触角測 定装置(協和界面科学製:CA−Z)により,精製水滴下 後5秒後の接触角を測定した.暴露前接触角値(♂0)と暴 露後接触角値(♂1)を測定し辛 次式で撥水度保持率(朗)を 求めた.
撥水度保持率閻(%)= ♂1/♂0×100 目視判定は,カビの発生や表面状態の変化を記録し, 総合的に美観保持が保たれていると判断できるものを○ ,
美観が損なわれたと判断したものを×とする2段階評価 で行った.
3。結果及び考察 3.1莫大材竹垣による美観変化の観察結果
実際に竹垣が設置される場所は,一日中太陽光を浴び る場所ではなく9 壁際や植栽された木々の周辺部などが 多い。この実験は,より実際的なカビ等の微生物汚染や
竹材自体の表面粗化などを相対的な美観変化として観察 することで把握しようとするものである.屋外暴露直後,
6カ月,1年の記録写真をpi g,且(1)∼1(3)に示す.暴露後 3カ月での顕著な変化は,青竹建仁寺垣の緑色からの乾 燥と光変色による黄白色化であり,美観劣化としての変 化は観察できない.暴露6カ月で,油抜竹の節部や表面 部にカビ等の微生物汚染による黒色への変色が一部で発
生していた.油抜竹は,暴露9カ月で大きく黒色化する 微生物汚染が進み,汚染による変化が最も顕著に観察さ
れた。暴露1年では,青竹建仁寺垣に一部変色の進行が 観察されたが,これは,油抜竹のような微生物汚染とは 異なり,竹材表面の光劣化にともなう粗化や剥落による ものと考えられ,銀灰色への変色であった.このことか ら,油抜竹の変色が梅雨期から夏期の間に急激に黒色化 する変色であるのに対し,青竹は初期の緑色から乾燥や 脱色による黄白色への変色の後に表面の光劣化にともな う銀灰色化であって,美観上への影響は,黒色化の方が 大きいといえる。
薬剤処理の効果は,無処理と比較して何れの条件にお いても汚染を抑制する顕著な美観保持効果は確認できな かった。また,西向き面における変化も観察したが,東 向き面とほぼ同等な経時変化を示していた.青竹の表皮 組織劣化は,東向き面に比べて進行していなかった。こ れは,直射日光の影響を受けにくい状態であることによ るものと考えられる.
ざ呈g.且(且)暴露直後の竹垣(1996年12月)
Fi g.且(2)暴露6カ月の竹垣(1997年6月)
厨量g8旦(3)暴露1年の竹垣(1997年12月)
3.2 竹材種及び処理剤の経時変化の把握 3.2.1太陽光紫外線の影響
紫外線の影響を検討するために,実際の暴露架台付近 のUV照度を波長,暴露角度,季節変動等の条件で測定
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測定された.ニれまで地表に達する紫外線は290nm以上の 波長とされているが,何らかの理由で250nm付近の紫外線 も地表に到達しているものと考えられる.南面45度にお ける季節変動を官主g。急に示す.12時のUV照度は,春期や 秋期が高く,夏期は冬期よりも低い.しかし日照時間が 長いために積算照度では夏期が高くなる.夏期の暴露角 度別のUV照度をF亘g.3に示す.夏期の南面暴露では9 水 平面が45度よりもピーク照度仁積算照度ともに高い.竹 垣のような垂直暴露は,夏期の場合,南面より東面や西 南が高くなる,よって,竹垣のような垂直暴露で使用さ れる製品の光劣化については,45度暴露が促進試験の意 味を持ち,今後竹材における相対的な促進性を検討しタ 明確にする必要がある.
3.2.2 各樗処理竹村の経時変化
南面45度の屋外暴露架台で1年間暴露試験した各種処 理竹材における色差の経時変化をぎ量g.4に示す,暴露150
日までの色差は,青竹で約13,油抜竹で8で,青竹の方が 高く,変色が進んでいる.これは,青竹の緑色が乾燥し ていく過程.で基準値とした室内放置のものと屋外暴露の 試験片とで,経時的な変色慣に差が生じることによるも ので,表皮組織の粗化や微生物汚染による変色が進行し たというものではなかった.油抜竹は,150日までの色差 は小さいものの,その後300日までの間に急激な色差の増 加を示した。これは,実大材竹垣と同様に,150日から
300日の間が気象上の梅雨期と夏期にあたりカビ等による
微生物汚染で急1敷な黒色の変色が進んだことによるもの であった.300日から360日までの色差の変化がほとんど
ないことからも,屋外暴露では,梅雨期や夏期の温湿度 や日射の影響が大きく変色に関与し,特に竹材の場合は カビなどによる生物汚染がこの季節に急激に発生するこ とがわかる.また,処理剤別では,青竹における顕著な 色差の差異は認められず,3.1の美大材竹垣実験の結果を 支持するものであった。油抜竹の場合,S剤で表面処理 を行ったものが無処理や他の薬剤処理に比べ色差変化が 少なかった.S剤はタ 京都などの庭園竹垣に使用してい るものであり,その表面観察では,微生物汚染による黒 色化とは異なり,表皮組織の粗化剥落に近い灰褐色の変 色であることから,生物汚染による美観劣化は抑制して いると考えられる。
33 ワックスーコーティング剤及び青竹熱処理の効果 これまでの実験で,微生物汚染による黒色化.が美観劣 化の大きな要因であり,それが夏期中に発生していたこ
とから,微生物汚染への効果を比較検討する目的で,各 種W剤及び青竹熱処理の色差,撥水保持率,目視判定を 行った.その結果をT急転畳e3に示す.色差は10前後を美観
保持範囲8)として考えれば,各Ⅵ欄は20∼25を示し全て
1
月一
篭む\讐舶感彗
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官主g¢乏南面45魔のUV照度と季節の関係
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時刻 (h)
別思3南面暴露のUV照度と暴露角の関係
J き
J P j 5 j O
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】♯一青竹 無処理 赫青竹 W剤 一 点 一青竹 S剤 小泊抜竹 無処理 車池抜竹 W剤 【△ 一滴抜竹 S剤 旧かⅦ油抜乍ケ P剤
ヽ\∵
∴
㌧.㌧ ︵リ
ーさ
0
■ヽ︺
仇り劇
瑠且
瑠且
0 50 100i 50 三00 ヱ50 j O(l j き(!
曝露日数(days )
厨量g−尋各種処理竹材の色差の経時変化
平成9年度 研究報告 大分県産業科学技術センター淋
を推定すれば,目視判定との相関において,色差10以軋 撥水度保持率80%以上を一つの目安とすることができる と考えられる.微生物汚染による変色などの影響が無視
できない自然素材においては,促進試験との相関が低い ためにこのような屋外暴露試験の評価基準を示す報告雄 がなされており5 今後,竹材においてもさらに詳細に検 討した評価基準値を示す必要があると思われる。
、こ こ こ† 、 竹材に各種処理を行い屋外暴露試験を1年間実施した 結果以下のことが判明した占
(1)青竹夕 海抜竹では,青竹の方が美観変化が少ない。 (2)油抜竹の美観変イヒはタ カビなどの微生物汚染による 黒色化であった.その汚染は芦 気象環境に支配され6月 から9月の問に最も汚染が顕著に発生した,
(3)青竹の美観変イヒは,光劣化にともなう表面の線化や 剥落を含む銀灰色化であり,微生物汚染の急激な遅行に
よる変色とは異なっていた.
(4)S剤,P剤,W剤の各種薬剤の効果は,滴抜竹に塗 布したS剤を除いて9 色差の経時変化は無処理のそれと 変わらなかった.
(5)S剤を塗布した油抜竹札 微生物汚染の黒色化が抑 制されていたが,1年間の屋外暴露では銀灰色化した.
(6)W剤は,各種成分の異なるものであっても,微生物 汚染が全てに発生し,色差,撥水度保持率とも無処理と 変わらなかった.
(7)油脂青竹はヲ 7月∼ユ1月の4カ月問の屋外暴露にお いて,微生物汚染による黒色化及び光劣化による銀灰色 イヒや表面割れが認められず芦 美観を保持していた,
(8)竹材の美観保持の許容基準値はラ 色差10以内,撥水度 保持率狛%以上であった.
参考文献 が美観保持ができない結果となった一 艇水魔保持率は,
無処理に比べれば高いものの40∼53%であり,撥水効果 を期待したものの結果として竹材表面では,その効果を 発揮できなかった。無処理においてカビの発生が顕著で あったことから多 成分の異なる各種のW剤であっても, カビなどの微生物汚染を抑制する効果は得られなかった. 今後は,W剤を基剤として9 それに微生物を抑制する薬 剤を添加することも検討する必要がある。
青竹における各処理の色差は9 青竹無処理で⊥3∴,油
脂青竹が9.5,炭化青竹が17。8であった.美観保持範囲内
とされるのは油脂青竹のみであった。撥水度保持率は,
青竹無処理80.5%,油月旨青竹89−5%,炭化青竹34.6%で あった.目視判定で美観保持していたと判定できるのは, 青竹無処理と油脂青竹で,油脂青柳こついてはタ ほとん
ど美観上の劣化と思われる変化は観測できなかった。炭 化青柳こついては,繊維方向の微細な表面割れが激しく 発生していた。
青竹が,油抜竹と比べて微生物汚染による変色が少な いのは芦 脱脂してしまう成分の中に何らかの耐候性物質 が含まれているためと推定できる。最も一般的に考えら
れるのは,竹材中のワックス成分9)の影響となるが,モ
クソウチク抽出物の中にキノン系抗菌成分10)が含まれて いるという報告もあり,詳細な点については詳しい検討 が必要であろう。これらのことから9 青竹の方が滴抜竹に比べ美観保持 期間が長いとする点については,明確にすることができ た.また,熱処理により油脂の表面溶脱を促す処理は, 乾式溶接(火抜き)と呼ばれる従来法の過程で行える比 較的容易な処理であることから9 今後その熱処理条件や その処理材の長期的な美観保持効果を更に検討していく こととしたいi
さらに今回の実験から,客観的な美観保持許容基準値
甘ab旦e3各韓処理竹材の色差,撥水度保持率夕 目視判定 処理記号 色差 撥水度保持率 目視判定
(∠弼 (戯%)
り例えば 木口 実き 鈴木雅洋,木下敏克 川村二郎:
マテリアルライフラ 9−4(1997),p188
2)例えば 木口 実ほか:木材保存き 23−4(1997),P168
3)川村二郎:塗装技術講習会資料,(1997),
4)小谷公人ほか:エクステリアバンプ岬調査報告会資料, (1996),産業科学技術センター別′ 帝産業工芸試験所
5)小谷公人,川村二郎:Bamboo t 了our na]〉,13(1995),P76
6)中原 恵,小谷公人,古曳博也:日本木材加工技術協
会第13回年次大会講演要旨集,(i 995),P53
7)小谷公人:未発表
34¥1 ×カビ激
WO 26,5
40。5 ×カビ大 W1 24.6
48.1 ×カビ大 W2 30.5
帆/■ 3 1ミl .こ 42.2 ×カビ大
43.4 ×カビ大 W4 18.2
W5 24.8 48.6 ×カビ大 53−4 ×カビ大 W6 24.5
42.9 ×カビ大
Wヲ 23.3
44.5 ×カビ太 W8 1談0
48.5 ×カビ大 W9 二二,ぎ
80.5 0光沢塵 青竹無処理 13.1
油脂青竹 9.5 89.6 Cて
平成9年度 研究報告 大分県産業科学技礪センタ山
8)(財)日本色彩研究所編:カラーマッチングの基礎と応
用,(1991),P60,日刊工業新聞社
9)森田慎一:日本産主要竹類の研究,青木尊重編,(1987),
p224,葦書房
10)仁科淳良:FFI J OしRNAし No.170(1996),P53
1り木口 実,鈴木雅洋,木下敏夫,川村二郎:木材工業, 52−12(1997),p612